お気楽ブログ(マネーリテラシー向上委員会)

72の法則

72の法則をご存じでしょうか。金融に興味がある方は72という数値を出されるとピンと来ると思います。全然難しい事ではなく、知っているかいないかでお金の仕組みが分かります。これは複利で運用して自分の資産が何年で倍になるのかを図る法則です。分かりやすく説明すると、年利7.2%で運用している場合、72を7.2で割ると答えは10です。要は7.2%の複利運用をすると10年で倍になるという事です。
100万円を例で示すと、以下の通りとなります。

1年目:1,000,000円が1,072,000円
2年目:1,072,000円が1,149,184円
3年目:1,149,184円が1,231,925円
4年目:1,231,925円が1,320,623円
5年目:1,320,623円が1,415,707円
6年目:1,415,707円が1,517,637円
7年目:1,517,637円が1,626,906円
8年目:1,626,906円が1,744,043円
9年目:1,744,043円が1,869,614円
10年目:1,869,614円が2,004,226円

これを見て、こんな金利の良い金融商品なんてないよと思ってしまうのが貧乏日本人の典型なんです。というか、預貯金しか想像できない方には無理でしょう。預貯金はリスクが低いかわりにリターンが絶対得られません。20世紀最大の物理学者とも言われるアインシュタインが「人類最大の発明」「宇宙で最も偉大な力」と呼んだものが複利です。複利は時間が経過するにつれ、リターンはどんどん大きくなります。おそらく、今年からの金融教育で高校生も必ず複利の勉強をしていると思います。先のサンプルが100万だと現実的でないかもしれないと思うので、もっとわかりやすく説明すると100円を7.2%の複利運用だと1年目は107.2円です。5%だと105円です。7.2%の複利運用だと10年で200円になります。5%だと14.4年で200円になるという事です。たったの5円、7円なのですが、金利にすると、そんな金融商品、簡単にはありません。ただ、ちょっとばかりリスクを取れば複利の恩恵を受けられます。本当に、ちょっとばかりリスクを持ち合わせれば、今は夢物語のようかもしれませんが現実になる可能性が非常に高まります。

金融商品には様々なものがあります。投資なんかしないよ。ギャンブルで危険だよと思われてる方、ちょっと待ってください。投資をしないから預貯金をしているという方、実はこれって日本円に投資しているんです。増えないけど減らないと思われているかもしれませんがインフレで円の価値がどんどん下がっています。危険な投資を行ってませんか。100万で100万の買い物が出来れば良いですが、98万、95万と買える金額がどんどん目減りしていますよ。

国のせいだとか、政治のせいだとか人のせいにしても何も変わりません。人のせいにする前に自分で行動しなければ絶対に現状を打破できません。何もしなければ何も変わりません。考えましょう。そして行動しましょう。ちょっとのリスクを取って自身の未来を自身で切り開いていくべきです。何もしないのが最大のリスクだと思います。

そして、そのリスクを回避するための方法が長期・分散・積立です。これは金融の基本の基本です。間違っても短期・集中・一括は資産を減らす可能性への第一歩、もしくは破滅への第一歩になりかねません。投資初心者が簡単に勝てるほどマーケットの世界は甘くありません。
しかしながら誰でも出来そうで、簡単そうなのに非常に難しいのが長く続けることです。継続の難しさです。市場が上がった下がったで、どうしても人は一喜一憂してしまいます。鋼のメンタルさえ持ち合わせられれば未来は開けてくると思いますが、これが一番難しい。自身の資産が上がったらうれしい。下がったら安く買えてうれしいと黙々とルーティンとして行っていく、これに尽きます。何しろ、まずは一歩踏み出しましょう。
繰り返しますが複利の恩恵を得るのは時間を味方につけるだけです。時間が経過するにつれ、リターンはどんどん大きくなっていくのです。

お気楽ブログ一覧