お気楽ブログ(マネーリテラシー向上委員会)

ウォール街のランダムウォーカー

前回の「金持ち父さん貧乏父さん」が入門編だとすると、これは少し難易度の高いアカデミックな実践理論編といった感じでしょうか。
タイトルにもあるランダム・ウォークというのは、「物事の過去の動きからは、将来の動きや方向性を予測することは不可能である」ということを意味する言葉だそうです。

1973年の初版以来、全米累計150万部を超え、「投資の名著」として絶賛されるベスト&ロングセラーです。本書の主張は「インデックスファンドへの投資がベスト」というシンプルなものですが、なぜ他の投資方法がインデックス投資に比べて劣っているのかを、データを示してしっかり論じています。

私が20代の頃、この本を初めて読んだときは難しくて内容をあまり理解できませんでした。しかし年を取ってから読み直してみると何と分かりやすく、何と濃い内容なのかと感心させられます。
投資のバイブルと言われるだけの事はあるなと実感しています。

著者のバートン・マルキーユは、テクニカル派とファンダメンタル派を徹底的に批判しています。
ちなみにテクニカル派とは、チャートから将来の株価を予想できると考える人たち。
ファンダメンタル派とは、財務諸表から将来の株価を予想できると考える人たち。
著者がこれらを否定する根拠は、プロが運営する投資信託の長期リターンが市場平均よりも低いという明確なデータ。
例えとして「サルがダーツを投げて選んだ株を運用するのと、ファンドマネジャーの成績は変わらない」と結論付けています。
個人的にはテクニカルもファンダメンタルも重要であるという考えを持っているので必ずしも、すべてがすべて納得はできてはいないのですが、
「どうせプロが運営する投資信託は、長期的に平均以上の成績を残せない」
「運用コストと売買手数料が安い、インデックスファンドを買うべき」
「投資の総リターンの90%は、資産の配分によって決まる」
「残り10%は、具体的にどの銘柄や投資信託を買うかによる」
何を買うかより、どういう配分で資産を持つかの方がはるかに重要と述べています。投資はどういう配分で資産を持つかで、成績の90%が決まるという内容でした。
実際、個人投資家にとって、なぜインデックス投資が優れているのか、そして時間を味方につける長期投資がどれほど効果的かを明快に解説した本は結構出ていて、インデックス投資は理解しているつもりなのですが自身で最適なポートフォリオを組むのは難しいですよね。

それにしても、もう何回か読んでいるのに読み直すと、新たな発見があります。

そして最近、ドコモのポイント投資を始めました。ゲーム感覚でdポイントを使っての投資です。実際、インデックスがどのくらいのものか実体験してみたいと思います。

dポイント投資

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